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1999年生まれ

Quotes & musings

Quotes and musings (26)

蜜蜂と遠雷 (下) / 恩田陸 46 それは、塵にとってはよく知っているタイプの人間だった。農家や園芸家など、自然科学に従事する人たち、特に植物を相手にしている人々に共通するのは気の遠くなるほどの辛抱強さである。自然界が相手では、人間ができることな…

Quotes and musings (25)

白書 / ジャン・コクトー 山上昌子訳 15 父は沈みがちな、魅力ある人だった。その愁色は妻の死に始まったことではない。幸福な時でも父は沈みがちだったので、私は、そこには喪の悲しみよりもっと深く根ざした何かがあるのでは、と想像していた。 16 私はリ…

Quotes and musings (24)

恐るべき子供たち / ジャン・コクトー 中条省平・中条志穂訳 平伏する素晴らしい文体 13 その雪がさらに、小さな邸の階段のガラス庇や玄関の雪になって続いている。窓の目張りや軒蛇腹には軽い雪が重くたまっているが、建物の輪郭をぶあつく際立たせるのでは…

Quotes and musings (23)

How to write an autobiographical novel / Alexander Chee 5 I felt sometimes like a camera, shocked when people noticed me. I was a little in love with him and his friends, young men of sixteen or seven teen, a year or two older than me, all…

Quotes and musings (22)

On Earth We’re Briefly Gorgeous / Ocean Vuong 6 “Have you ever made a scene,” you said, filling in a Thomas Kinkade house, “and then put yourself inside it? Have you ever watched yourself from behind, going further and deeper into that lan…

Quotes and musings (21)

ハワイの空港での夕陽 トニオ・クレエゲル /トオマス・マン 実吉 捷郎 岩波文庫 26 (自分とは性格の違う、ハンスに心寄せるトニオ) この当時彼の心は生きていた。そこには憧憬があり、憂鬱な羨望があり、そしてごくわずかの軽侮と、それから溢れるばかりの貞…

Quotes and musings (20)

写真は今夜のデザートで、レザネフォールのピスタッシュグリオット。濃いピスタチオのムースとキルシュ酒漬けの甘酸っぱいチェリーが至福 肉体の悪魔 / レイモン・ラディゲ 中条省平訳 光文社 後半 前半は : https://norikaeden.hatenadiary.com/entry/2022/…

Quotes and musings (19)

写真は、沖縄 3/1/2022 肉体の悪魔 / レイモン・ラディゲ 中条省平訳 光文社 ずっと読んでいたい文章。キレッキレな文章。 2.3年前の私なら、「この本のマルトと”僕”の関係なんてただの “所有的” “侵略的”な[愛]でありそんなものを愛と呼びたくない」と、…

Quotes and musings (18)

写真は、母がたまに買ってきてくれるフルーツのパウンドケーキ。これに熱々の紅茶が本当に合うんだ〜。冬のケーキ。(久しぶりに写真VSCOで加工してみた) おれの墓で踊れ / エイダン・チェンバーズ この本を読んだ後かなり長文の感想を書いたんだけど今読んだ…

Quotes & musings (17)

写真は、1ヶ月前の那須 悪童日記 / アゴタ・クリストフ こんな小説読んだことない。レビューで、研ぎとまされたナイフのような文体、と書いてる人がいたけどまさにそうだと思う。一冊全部読むからこそ、一文一文がさらに重みを増すから、このQuotesだけみて…

Quotes & musings (16)

写真は、バレエ後のスムージー。It's the best ! ドルジェル伯の舞踏会/レイモン・ラディゲ ・だが、彼らは互いに似ているから友情で結ばれたのだと無邪気に信じていた。事実は、友情が彼らを可能な範囲で似させたのだ。 ・彼は自分のことを口が堅くて慎み深…

Quotes & musings (15)

(Book and Bed Tokyo に昨日行った) 僕は、そして僕たちはどう生きるか / 梨木香歩 ・群れが大きく激しく動く その一瞬前にも 自分を保っているために ・「自分が本当に怖がっているものが何なのか、きちんとそれを把握する。そしたらもうその恐怖からは半分…

Quotes, musings (14)

(あえて川じゃなくて、夜暗闇になる直前のplymouth) 水辺にて / 梨木香歩 ・おもしろいと思うこと、全部やってみたらいいんだよ。いっぱい出てくるよ、きっと。世界はあの山の向こうの向こうのずっと果てまでつながっている。どんどんどんどん進んでいったら…

Quotes, musings (13)

(夏の終わりの晴れた天気と、建築にかかる太陽の光) こばなし : この間久しぶりに代官山蔦屋書店に行った。Tyler Mitchell の写真集 "I Can Make You Feel Good" を手にとってページをめくる。インスタグラムとか、オンラインで写真をみることが普段ほとんど…

Quotes, musings (12)

(家の部屋の一角にあたった西陽) さようなら、オレンジ / 岩城けい ・そんなわけで、サリマの英語はそれほど上達しなかったが、学校に通うのは楽しかった。教室に入るとき、自分の影がにわかに息づいて親友のようにサリマに寄り添い、行ったことのないところ…

Quotes, musings (11)

(空豆の入ったクラッカーと、りんごの紅茶でおやつ。) なにかが首のまわりに /チママンダ・ンゴズィアディーチェ くぼたのぞみ=訳 短編集だから、それぞれの題を書く ひそかな経験 ・静かに泣いている。肩が上下している。チカの知っている女たちがやるよう…

Quotes, musings (10)

(買った本についてきたしおり) 謎めいた肌 / スコットハイム 仔犬養 ジン訳 ・父親に対するあらゆる感情をうめた深い穴を掘りおこして、そこからとりだした怒りや、憎しみや、やりきれない気持ちを全部ひとつの鍋に放りこんでかきまぜ、烈々と燃え上がる感情…

Quotes, musings (9)

(on the way to the airport. 2018) "Call me by your name" by Andre Aciman I took out of so many lines (because it would get too long if I include all of them) so do yourself a favor and read this book. ・He was ok with paradox. ・Please, do…

Quotes, musings (8)

(summer 2019) 存在の耐えられない軽さ/ミラン・クンデラ 千野栄一訳 ・なぜなら、死者は子供のように罪がないからである。たとえ人生が残酷さに満ちていたとしても、墓地にはいつも平和があった。 ・俗悪(キッチュ)なものは続けざまに二つの感涙を呼びおこ…

Quotes, musings (7)

(Usual after-school in Seattle) 誕生日の子どもたち/トルーマン・カポーティ 村上春樹訳 ・ミス・スックはそれまで終始孤立した自分一人の世界で生きてきて、社会経験を持たず、おかげで無垢さは手つかずで保たれていたのだが、同時に、そこまで完璧な悪意…

Quotes, musings (6)

(my beloved campus) エストニア紀行 / 梨木香歩 (エッセイ) ・自然をコントロールするのでは、もちろん、なく、自然と付き合う、のですらなく、生かされている、そして積極的に生きようとする、その受け身の意識と能動の意志のバランスこそが「自然」、と今…

本を読む

(私は 3.4.6. ツイッターで見つけたからソースがわからない....) 本って、いいよなぁ。この2ヶ月本を読みまくっている(時には課題をほったらかしにして)。 普段本を読むとき、自分の記憶と深く結びついていると思う文章や好きだった文章に線をひく。それで、…

Quotes, musings (5)

(From the balcony of Jan and David's house) 不思議な羅針盤 / 梨木香歩 このエッセイは本当に原文を読んでほしい… I have each word to my heart. 繊細で凛としていて真摯な言葉の数々。読むたびに、生きることに対して自分がどんな姿勢と目線を持ってい…

Quotes, musings (4)

(School cafeteria, couple of months ago.) Pt.3 : “Stoner” by John Williams and "Born a crime" by Trevor Noah : https://norikaeden.hatenadiary.com/entry/2020/05/19/131947 1冊目; “A Little Life” by Hanya Yanagihara この本についてはquotesを書…

Quotes, musings (3)

(リスボンでマチルダが朝ごはんに連れて行ってくれたお店。キャロットケーキとスイカジュース。) (pt.2 : “Normal people” by Sally Rooney & “We” by Yevgeny Zamyatin : https://norikaeden.hatenadiary.com/entry/2020/05/18/165522 1冊目, "Stoner" by J…

Quotes, musings (2)

(↑パスタを作って洗濯物干しで乾かしてるところ。)(Today’s music : Take A Chance by Mr.Flagio ) 最近読んだ本の中から… (前回 ノルウェイの森/村上春樹 : https://norikaeden.hatenadiary.com/entry/2019/04/30/Norway_ 1冊目 “Normal People” by Sally R…

Quotes, musings (1)

(ちなみにこの写真は Keaton Henson の、"Idiot Verse". 朝ごはん食べながら読んでた. さも有名な、ノルウェイの森/村上春樹を読みおわり 単純に文字の音の響きが好きだった文、or とにかく気持ち悪さがあった文、or 読んでいて笑った文、or 自分自身とkind …