2019年の映画①②にはいれなかったけれど、2019に観た中でその次に忘れられない映画たち3作品。
Mid90s (2018)
ジョナ・ヒル初監督作品。
"A lot of times, we feel like our lives are the worst, but I think if you looked at anybody else’s closet, you wouldn’t trade your shit to their shit so let’s go" この言葉は「みんなキツいんだから我慢」という意味ではなくて背中を押してくれる意味に思える。悲しさや憤りや怒りに溺れてそこからどうやって這い上がってきたらいいかわからなくなったときに、今までこの映画のこの言葉に何度も引っ張り上げられた。
「Mid90sは僕の魂」とジョナヒルは言う。
「誰もが他の人には知られたくないような過去の自分の姿を持っている。そのあといくら有名になろうと、成功しようと、その姿は完全にはいなくならない。僕にとってそれは、14歳の時の姿なんだ。」
「映画の中でよくスケートボードはとっ散らかったものとして描かれていることが多い。フードを被り飲酒をしながらスケートボードに乗っている若者、という描かれ方は、スケートボーダーを本当に尊重していない。僕は作品の中でスケートボードをリスペクトして描きたかった。スケートボードが僕の人生にくれた時間はとても美しい時間だった。例えものすごく下手だったとしてもね。愛とリスペクトの感情が、僕にこの映画をつくらせた。」
「ヒップホップは、10代の僕にとって感情の支え柱だった。両親にとってビートルズがそうであったようにア・トライブ・コールド・クエストがその時代の人にとってどんな意味を持っているのかを表したかった。ヒップホップを、上品で洗練されたものとして描きたかったんだ。」
ああジョナヒルよありがとう。
ガラスの城の約束 (2017)
ただ自分が嫌いになりたくてなりたくてなりきれない人が自分の一部をつくっているとき、その存在に対して、つまり自分の一部に対して憎しみを持ち続けないこと、そのことを描いた映画だと思った。好きな映画とは思わないけれど、それだけで忘れられない映画に。
わかってもらえない (2014)
さも有名な"400 blows"をリファレンスに出されるのもわかる。パンキッシュな主人公のダンスの仕方や歩き方とか、一番仲良い友達と同じ名前で呼び合うとか、こういうchildhood memoryが映画として映ってるってそれだけですごいと思う。「中学生以下の子ども映画10選」というテーマで10作品選ぶとしたら、確実に先頭を切って思い浮かぶ映画のうちのひとつ。何があっても全力おきあがりこぼしみたいなアリアのようでありたい。